国公立大学歯学部全12校を徹底比較!2026偏差値と学費・国試の真実
全国に存在する大学歯学部の中でも、国公立大学に設置されている歯学部はわずか12校にとどまります。私立大学歯学部に比べて圧倒的に学費が抑えられることから、毎年多くの優秀な理系受験生が熾烈な争奪戦を繰り広げています。2024年秋の東京医科歯科大学と東京工業大学の統合による「東京科学大学」の誕生を経て、歯学部受験の勢力図や志望動向にも新たな動きが見られます。
医学部受験と並び称される高い入試難易度や共通テストの要求水準、私立大学との教育環境の違い、そして卒業後のキャリアや国家試験合格率の実態など、受験生や保護者が事前に把握しておくべき情報は多岐にわたります。本記事では、2026年の最新入試動向を踏まえ、全国12校の国公立大学歯学部を多角的なデータから徹底分析します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:国公立大学歯学部は全国に12校(国立11校・公立1校)のみ存在し、6年間の学費総額は約350万円と私立(2,000万〜3,500万円超)に比べ圧倒的に経済的負担が少ない。
- 要点2:最難関の東京科学大学歯学部や大阪大学歯学部を筆頭に、共通テストボーダーは概ね73%〜82%の高水準で推移しており、私立上位校を凌ぐ学力が求められる。
- 要点3:歯科医師国家試験の合格率は私立平均を大きく上回り、研究機関や大規模総合病院への就職・大学院進学を含め、将来のキャリア選択の幅が極めて広い。
【全12校一覧】国公立大学歯学部の設置大学とキャンパスの特徴

日本国内で歯学教育を提供する大学全29校のうち、国公立大学は国立11校・公立1校の計12校です。医学部が各都道府県にほぼ1校ずつ設置されているのに対し、歯学部を持つ国公立大学は地域が限られており、東日本に4校、西日本に8校と西高東低の配置になっています。
| 大学名(区分) | 所在地 | キャンパス・教育の特色 |
|---|---|---|
| 北海道大学 歯学部(国立) | 北海道札幌市 | 総合大学のスケールメリットを活かした先端研究と充実した臨床実習設備。 |
| 東北大学 歯学部(国立) | 宮城県仙台市 | 「インターフェイス口腔科学」を提唱し、世界水準の研究者・歯科医師を育成。 |
| 東京科学大学 歯学部(国立) | 東京都文京区 | 旧東京医科歯科大学。理工系との統合により医工・歯工連携の最先端教育を展開。 |
| 新潟大学 歯学部(国立) | 新潟県新潟市 | 本州日本海側唯一の歯学部。地域医療から国際水準の基礎研究まで網羅。 |
| 大阪大学 歯学部(国立) | 大阪府吹田市 | 西日本の最高峰。再生医療や予防歯科分野で世界トップクラスの業績を誇る。 |
| 岡山大学 歯学部(国立) | 岡山県岡山市 | 医歯薬融合の教育カリキュラムと高度先進歯科医療の臨床経験が充実。 |
| 広島大学 歯学部(国立) | 広島県広島市 | 歯科医師と歯科技工士・歯科衛生士のチーム医療教育に強みを持つ名門。 |
| 徳島大学 歯学部(国立) | 徳島県徳島市 | 四国唯一の歯学部。早期からの臨床導入と少人数チュートリアル教育が特色。 |
| 九州大学 歯学部(国立) | 福岡県福岡市 | 九州随一の研究教育拠点。最先端の生体材料工学や基礎・臨床研究をリード。 |
| 長崎大学 歯学部(国立) | 長崎県長崎市 | 感染症研究や国際保健医療分野との連携に優れ、地域医療貢献度も高い。 |
| 鹿児島大学 歯学部(国立) | 鹿児島県鹿児島市 | 離島・へき地医療の実践的トレーニング環境と温和な学風が魅力。 |
| 九州歯科大学 歯学部(公立) | 福岡県北九州市 | 公立唯一の単科歯科大学。百年を超える歴史と膨大な同門ネットワークを保有。 |
首都圏には東京科学大学歯学部の1校しか国公立が存在しないため、東日本の受験生は地方の国立大学を選択肢に入れるケースが多く見られます。一方、西日本には大阪大学歯学部や九州大学歯学部をはじめとする有力校が点在しており、地元志向の受験生から強固な支持を集めています。
【2026年最新】国公立大学歯学部の偏差値ランキングと共通テストボーダー

2026年入試における国公立大学歯学部の難易度は、全体として安定した高水準を維持しています。偏差値序列の頂点に君臨するのは、旧東京医科歯科大学である東京科学大学歯学部と、西の雄である大阪大学歯学部です。
共通テストの得点率ボーダーラインは、最上位グループで78%〜82%前後、地方国立大学でも73%〜76%前後が合格の目安となります。5教科7〜8科目の総合力が厳しく問われるため、私立大学歯学部の個別試験に特化した対策だけでは到底太刀打ちできません。
| 序列ランク | 大学名 | 河合塾偏差値目安 | 共通テスト得点率目安 |
|---|---|---|---|
| Sランク(最難関) | 東京科学大学、大阪大学 | 62.5〜65.0 | 80%〜83% |
| Aランク(難関) | 東北大学、北海道大学、九州大学 | 60.0〜62.5 | 77%〜80% |
| Bランク(上位) | 広島大学、岡山大学、新潟大学 | 57.5〜60.0 | 75%〜78% |
| Cランク(標準) | 徳島大学、長崎大学、鹿児島大学、九州歯科大学 | 55.0〜57.5 | 72%〜75% |
難易度の推移を見ると、医学部の難化に伴い「確実に医療系国家資格を取得して自立したい」と考える学力上位層が、国公立歯学部を第一志望や併願先に据える傾向が定着しています。2次試験では英語・数学・理科2科目の記述力がハイレベルで求められ、地方校であっても油断は一切許されません。
圧倒的なコスト差!歯学部の国公立・私立「学費比較」のリアル

歯学部進学を検討する受験生・保護者にとって、最大の関心事の一つが学費の違いです。国公立大学と私立大学では、6年間の学費総額に1,500万円から3,000万円以上という桁違いの開きが生じます。
国立大学の学費は標準額が定められており、入学金が282,000円、年間授業料が535,800円です。6年間の総額は約350万円(※一部改定大学を除く)で統一されています。公立である九州歯科大学も、北九州市外出身者の入学金が若干高くなる程度で、総額約360万〜380万円前後に収まります。
| 項目 | 国公立大学歯学部(平均) | 私立大学歯学部(平均) |
|---|---|---|
| 初年度納付金 | 約82万円 | 約450万〜900万円 |
| 6年間の学費総額 | 約350万円 | 約2,000万〜3,500万円 |
| 追加の諸経費 | 教材費・実習機材費(約100万〜150万円) | 施設維持費・実習費・父母会費等(数百万円加算) |
私立大学歯学部の場合、最も学費が手頃な大学でも6年間で約2,000万円弱、高額な大学では3,500万円を超えます。一般家庭出身の受験生にとって、私立歯学部への進学は経済的なハードルが極めて高いのが現実です。この圧倒的なコストパフォーマンスこそが、国公立大学歯学部に全国から学力優秀層が殺到する最大の理由となっています。
歯科医師国家試験の合格率と留年率|国公立大の「隠された実情」を検証
歯科医師になるための最終関門である歯科医師国家試験において、国公立大学は毎年高い合格実績を叩き出しています。近年の国家試験は合格率が全体で65%前後に制限される難関試験となっていますが、国公立大学の新卒合格率は概ね80%〜90%台をキープしています。
私立大学の一部では、見かけの国家試験合格率を引き上げるために卒業試験で大量の学生をふるい落とす「卒業留年スクリーニング」が行われるケースがあります。一方、国公立大学では入試難易度の高さから基礎学力を備えた学生が集まっているため、過度な足切りを行わなくても自然と高い合格率が担保される構造になっています。
ただし、国公立大学だからといって留年リスクが皆無なわけではありません。専門課程に進む2年〜4年次の解剖学・病理学・薬理学などの基礎医学系科目や、5年次の臨床実習前共用試験(CBT・OSCE)は厳格に判定されます。ストレート卒業率は大学によって75%〜85%程度となっており、1学年でおよそ1割から2割の学生が進級でつまずく計算です。基礎学力に慢心せず、6年間地道に学習を継続する姿勢が不可欠です。
歯科医師の将来性と平均年収|「稼げない」は誤解?2026年のキャリア像
一時期ネットやメディアで「歯科医院過多で歯科医師はワーキングプアになる」といった極端な言説が流布されましたが、現在の歯科医療業界は明確な再編期を迎えています。厚生労働省の統計によると、歯科医師の平均年収は約750万〜900万円前後で推移しており、開業に成功した歯科医師では年収2,000万〜3,000万円を超えるケースも珍しくありません。
従来の「虫歯を削って詰める」単純治療から、インプラント治療、マウスピース矯正、審美歯科、さらには高齢化に伴う訪問歯科診療や口腔機能発達不全症への対応など、高度な専門性を要する自費診療分野の需要が急拡大しています。歯科医師の二極化が進む中、高度な臨床能力を持つ人材の価値はむしろ高まっています。
特に国公立大学出身者は、大学病院での専門医取得や学位(歯学博士)取得、大規模医療法人での幹部登用、製薬・バイオテクノロジー関連の研究職など、幅広いキャリアパスが開かれています。恵まれた教育環境で培ったエビデンスに基づく医療(EBM)の実践力は、将来にわたって強力な武器となります。
【国公立大学歯学部】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:国公立大学歯学部の共通テストボーダーは何割くらい必要ですか?
A1:大学の難易度によって異なりますが、東京科学大学や大阪大学などの難関校では80%〜83%程度、地方の国立大学や公立の九州歯科大学でも73%〜76%程度の得点率が安全圏の目安となります。理系科目だけでなく国語や社会を含めた総合的な対策が必須です。
Q2:私立大学歯学部と迷っています。国公立の最大のメリットは何ですか?
A2:最大のメリットは6年間の学費が約350万円と私立(2,000万〜3,500万円超)に比べて圧倒的に安い点です。また、学生数に対する専任教員の比率が高く、充実した最新設備環境で最先端の基礎・臨床研究や手厚い指導を受けられる点も大きな魅力です。
Q3:国公立大学歯学部でも留年することはありますか?
A3:あります。私立大学のような極端な卒業試験絞り込みは少ないものの、2〜4年次の専門基礎科目や5年次のCBT・OSCE、臨床実習の判定は非常に厳格です。ストレート卒業率は75%〜85%程度であり、学年の1〜2割程度は留年を経験するのが実態です。
Q4:旧東京医科歯科大学が「東京科学大学」になって入試や教育はどう変わりましたか?
A4:2024年10月の東京工業大学との統合により誕生した東京科学大学では、歯学教育に工学・デジタル技術を融合させた先駆的なカリキュラムが強化されています。難易度序列のトップとしての人気は変わらず、高い競争率とハイレベルな学力勝負が続いています。
まとめ:国公立大学歯学部合格に向けた戦略と未来への展望
国公立大学歯学部は、わずか12校という狭き門でありながら、私立を圧倒する経済的負担の軽さと充実した研究・臨床教育環境を誇ります。共通テストのボーダーや2次試験の記述力などクリアすべきハードルは高いものの、合格の先には国家試験の高い合格率と多彩なキャリアが約束されています。
2026年以降の歯科医療界では、デジタルデンティストリーや再生医療、地域包括ケアシステムと連携した口腔医療など、高度な知見を持つ歯科医師の存在感がますます高まります。早い段階から共通テストの基礎固めを徹底し、大学ごとの出題傾向に合わせた2次試験対策を進めることが合格への最短ルートです。 (出典: 国 公立 大学 歯学部(Yahoo!ニュース))